メモリー価格高騰が直撃　任天堂株4日続落、スイッチ2の利益率に懸念

市場調査会社 TrendForce の分析によると、
スイッチ2に採用される 12GB RAM は今期だけで41％値上がり。
さらに 内蔵NANDストレージも8％上昇しており、
追加ストレージとして利用される SDカード価格にも波及している。

アナリストのペラム・スミザーズ氏は、
「スイッチ2のストレージは限られており、ユーザーはSDカードを買わざるを得ない。
結果的に任天堂はコスト増をユーザーに事実上転嫁した形だ」と指摘している。

部材価格の高騰は任天堂だけでなく、
Dell や HP といった PC メーカーも「前例のないコスト上昇」を理由に
来年の値上げの可能性を示唆するほど深刻な状況だ。

スイッチ2は発売当初、史上最速で売れているゲーム機と報じられたが、
その勢いが広く一般層へ波及しているかには疑問も残る。

アナリストのスミザーズ氏が特に驚いたのは、
ブラックフライデー期間中に
スイッチ2＋『マリオカート ワールド』セットが50ドル（約7800円）引きで販売されていた点だ。

「マリオカートがほぼ無料同然になっていた。
ホリデーシーズン直前にここまでの値下げは異例だ」と述べている。

スイッチ2への期待感は強かったものの、
世界的なメモリー供給危機が深刻化する中で、
ハードの利益率への不安が市場に広がりつつある。

メモリー高騰は今後さらに継続する可能性が高く、
ゲーム機メーカーにとっては厳しいコスト環境が続く見通しだ。
投資家の楽観ムードは後退し、任天堂株価も軟調な推移が続いている。