ゲーム業界の祭典TGAが高騰中。3分トレーラー放映で1億5000万円超の費用 【The Game Awards 2025】

世界的に注目を集めるゲームの祭典、The Game Awards 2025――その舞台裏で、「トレーラーの配信料金が異例の高さ」であることが話題となっている。
報道によれば、3分のプロモーション映像を流すだけで最大で約1億5000万円の費用がかかるという。

なぜトレーラー1本で億円級? TGAの“高額化”の背景

同イベントの主催者および関係筋の情報として、ひとつのトレーラー枠は従来より高額 — 1分あたり最大45万ドル(約7000万円)、3分映像だと100万ドル(約1億5000万円)を超える可能性があると報じられている。記事によれば、この価格設定は過去数年の相場とされており、安定した基準として機能してきたようだ。

また、TGA(および主催者が手がける別イベント)の知名度上昇とともに、配信先プラットフォームの拡大視聴回数の増加グローバル展開の広がりが、こうしたコスト高騰の背景にあると分析されている。

たとえば、2024年のTGAでは、YouTube・Twitchに加え、中国などを含む複数の配信サービスでライブ配信され、視聴回数は推計で1億5400万回に達していた。このような巨大なプラットフォームの厚みが、広告・宣伝としての映像枠の価値を押し上げている可能性が高い。

お金がかかる現実はインディー/中小規模開発にどう影響するか

このような高額トレーラー料金の現状は、特に 予算や資金規模が限られるインディーゲームや小規模スタジオにとって、TGAでの「露出」のハードルを非常に高くする。

近年は、多数のインディーあるいは中規模スタジオが、TGAや独自のオンラインショーケースで存在感を示す例も増えてきていた。だが、映像枠の高額化により、こうしたスタジオがTGAでの発表を諦めざるを得ない可能性も出てきている。

もともと「メジャータイトル優先」の流れがあったが、今回の報道はさらに加速するかもしれないゲーム業界の格差を浮き彫りにしている。

演出・発表案件が金額勝負になる時代

視聴者にとっては、TGAで発表される新作やトレーラーが豪華になり、映像や演出のクオリティも上がる可能性がある。
ただしそれは同時に、「大手/資金力のあるタイトル中心」のラインナップがさらに目立つということでもある。

今後、配信枠以外の安価なプロモーション手段や、インディー向けの発表イベントが更に求められるかもしれない。

出典元
https://kotaku.com/game-awards-geoff-keighley-tickets-trailers-clair-obscur-2000652243

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